Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

生命

「健勝」の意味深さ・ベクトル

今を生きる 今日、友人から言葉が届きました。「ご健勝をお祈りいたします」と。 確かに、今の私は先が見えない日一日一日ですが、それも、明日に向かう有向線分と見れば今日限りではなく、そのベクトルもさらに強められ明日へのエネルギーの源になります。…

復帰が見えてきました

退院から九日。再発より三週間。 リハビリは順調。 よかったら一度職場に出向いてみてはと、上司から声がかかりました。仕事復帰のための様子見もあるのでしょう。担当医からもO.K. で、さっき行ってきました。 ホーム長はじめ、みんな笑顔で迎えてくれまし…

書き現さなかったことがら

今日は十二月一日。四年前、前立腺がんの放射線治療を始めた日です。あと一年再発しないと、ほぼ治ったとみなされるようです。 さて、それはそうと、、、 歴史が、一回性でありながら過去の探求と叙述に深く根ざしているように、ブログは自分自身のための備…

内臓の感受性が鈍くては世界は感知できない -私たちの行動は内臓の声に突き動かされる-

今日の話は「太かったり、染みたり、命じたり、冷やしたり、潰したり、抜かしたりするものなーんだ」というお話☺️ ですが、言葉遊びではありません。興味深い「こころ」のお話です。 <こころ>とわたしたちが呼んでいるものは内臓のうごきとむすびついたある…

か弱さとの関わり

ある時期まで私は強さでもって弱さを支えてきたように思う。 実は、それに対応できる弱さへの理解と安心の対応が何より優先であることを実感するシビアな出来事があった。 弱さを支えるには強さだけでは通用しないという明解な自覚が足りなかった。 強さ一辺…

逞しくあれ 慎ましくあれ 健やかであれ

教えの意味ではなく 生き方でもない 人を咎めることではなく 敢えて人に伝えることでもない この手に受け止めようにも この水を両手でむすぶも こ ぼ れ お ち る 清冽で また温もりのある 終わりのないもの やはり言おう 自らのために ゆっくり かみしめな…

京の人より香菫の一束を贈り来しけるを -あるいは挑むこと-

桜の季節はとうに過ぎさり、その林床に咲く菫は見渡すと、いまだ日当たりのよい草地や道端の角に勢いよく咲いている。成長というより、ただそこに花が「在る」とう意味は大きい。 挑むことがないと成長はない。若い頃とある大学祭のテーマに「挑戦は徒労か?…

名づけられたもの

「ー」「呼ばれています」「イエズス・キリストへ」合唱「水のいのち」などの歌を作詞をした詩人高野喜久雄氏の言葉です。 名づけられたものはつねに結ばれつつそれぞれの名を超えようとします。「結ぶ」ことは「共に・生まれる」こと、聖なるものに向かって…

Rinascerò rinascerai 私は生まれ変わる あなたは生まれ変わる

コロナウィルスで、世界で尊い命がうばわれ続けている。一人ひとりのいのち。 それだけではなく、今生きているわたしたちも生活行動に仕事に多くの制限がかけられている。甚大な被害が及んでる。この影響は深刻だ。 さまざまなことが今、わたしたちに問いか…

ホット・ソイココアで「虔十公園林」

世界は堅い。私たちはその堅いものを噛まねばならない。現実は確かにそのように思う。しかし、その世界に対して強い力だけに支えられて私たちは生きてないようです。実際はそうではないものによって支えられていることが少なからずあります。たとえば昨日、…

ストレスのある局面 柔らかな感性

このところ、テニスUSオープンをTV観戦している。スポーツは勝つか負けるかの結果がはっきりしている。人間の行う社会行動の情動に主眼を置いても、戦いを見るという意味では大変興味深い。だが、やはりスポーツと戦争は違う。さらに、幸いと喜びは同じとこ…

白い退屈

小人閑居して不善をなす 差し当たりやることがない。でも時間がある。以前ならジョギング。しかし、今の体ではそれはできない。所在なく時間を埋める。またこれも有だ、今日の三じのお茶はお団子にしようかと思ってみた。 退屈のおそれ ぼくは子供の頃はのん…

へそと海と自分のその後

わたしたちを動かすもの 思いを言葉にしたからといっても、どうなるわけでもない。膝が痒くなって へそと海と自分を書いたのが10年前。 意図と効果 ⇒ こうしようという思いを果たせれば良いのだが 貫く意味 ⇒ そこに降り注ぎ覆うわけ(理由)の幾許かが 主題…

二つのエピグラフ

軽やかな鈴の音が聞こえる。あの向こうの電話機からなのだろう。夜も更けているがパチパチと焚き火が燃えさかり語り合う声が小さく響いている。しばしの静寂をぬってこちらに人影が現れた。受話器をとって「はい、はい」とだけ受け答えて机に何かをぴたりと…

亡羊記・トレイル・ラン

妹が逝ってしまって五日目の夕。 夜勤明け、わたしは 川沿いの18キロのトレイル・ランに出た。 きーんと張りつめた こがね色の大空を、 聴いている。きいている。 そのわたくしの裡に <大きな森の夜の背後>が聞こえた。 鹿は 森のはずれの夕日の中にじっと…

老いその生きる場

確かに生は跡形もなく消えてゆく。だが老いあるいは死は誰も見ぬ振りして忌みすることだろうか。 人生前半の課題は挑戦であり、後半の課題は別離であるというテーゼがある。 中井久夫 「世に棲む老い人」 老いの発見4 岩波書店 だが、別離とて若さの領野に…

死者の書

初稿・死者の書作者:折口 信夫国書刊行会Amazonこの暑い時にこそ一冊の本をじっくり読み返すのもいいだろう。「死者の書」。「盆(盂蘭盆)とは、いつもの『私』から『ワタクシ』を取り去ることである」とある僧が話をしてくれた。なるほどだと悼むとはそういう…