emmaus.hatenablog.jp

“だれ一人自分のためにだけ生きている人はいない”

音楽

えんどう豆のさやを剥きながら

梅雨にしては晴れ間が続いている。友人らと音楽の話しをしていた。どういう話の流れだっただろうか、「人生の最後に聴きたい曲は何か」という話題に行き着いた。人生の最後という言葉が日常を超えたフレームとして際立っていたが、居合わせたものはそれぞれ…

これもありだね 音楽ののりしろ

三日前の夜だったか、ふとiTunesコントロールを開いて、シャッフル・オンにし、リピートをすべてにした。シャッフルだから普段は聴かない曲がながれてきたが、しかし、これらはかつて一つひとつ自分がダウンロードした曲だ。謂わば、偶然は必然の結果だとい…

イクラと雲丹とモーツァルト

手をついて見よとや露の石ぼとけ (安東次男) 音と音楽の追想 河岸を歩いてみた。水が少ない。とどこおることない川瀬の音。その音が遠く対岸を過ぎ行く車の音に重なる。 道が河岸から逸れたので草叢に入る。一歩ごと草をかき分ける音がかえって静けさをま…

遠くから近くから

世界の集落調査 建築家である原広司には部分が全体を超える1という強い確信があるようだ。そのライフワークである世界の集落調査をとおして受けた空間デザインに関する教えには教条的なものがないので、受け手のぼくらは建築という専門分野をこえて既成の枠…

エザイアス・ロイスナーを聴きながら

冬のあいだは見えていた多摩や丹沢の山並みが春霞で見えなくなってきた。しかし、見え始めたものもある。近くにある林床に咲く菫だ。その蕾が開き始めた。 朝の空気ははつらつとして、まだ寒さの残るこの頃である。 探しものをしていて家の奥の部屋の引き戸…

冬のマーチングバンド

幾層もの薄紅の雲の合間から夕陽が河岸を照らしていた。昼間に雪の降った翌日のことだった。 対岸の草はらには子供たちが一つに列をなし西に向かって立ちすくんでいた。 鴨は川面で動かず、辺りの空気はキーンと張りつめていた。 子どもらは凛々しく面をあげ…

ジャン=エフラム・バヴゼ

クリスマスとは関係ないが、ジャン=エフラム・バヴゼのピアノドビュッシーの子供の領分の「ゴリウォグのケーキウォーク」がやたら良いんだな。音に色がある。音色ではない。ゲオルク・ショルティが発掘した最後の逸材と称されるピアニスト。つい聴き入って…

マーカス・ロバーツというピアニスト

今を上書きしていくSNS。その今という部分の集まりが全体にみえるのは概ね早とちりか錯覚ではないか。性急に答えを迫るわりに明日はもう忘れ去られる。時を経ることを無用とする世界は不幸だとさえ言える。一方、行きつ戻りつの思考のあり方。やはり、ブログ…

64歳になった時のWhen I'm sixty-four.

昔からビートルズは好きではなかった。あえて言えばむしろローリング・ストーンズのが好きだった。 でもこのは悪くはなかった。 若いころ、まさかじぶんが64歳になるって考えもしなかった。 今日はぼくの64の誕生日。あらためて聴いてみた。やっぱり好い曲だ…

ドングリと入道雲とハイドン

ハイドンを語る時わたしたちが語ること 高二の夏休みの終わりだっただろう。当時クラシック音楽のレコード鑑賞会というものがさかんな時代だった。その会の発起人のKさん宅に招かれた。日頃からわたしによく声をかけてくださっていたが、二回りも年上ではい…

ジュリアードSQによせて

相変わらず走っている。というか、5月から歩きと走りをとりまぜている。これをwalrunと呼ぶようにしている。5月の計は267km。歩きを入れたがエクササイズの負荷は濃い(良い)。歩きということが随分長い間いけないことのよう思っていた。歩きは休みではない…

月のあかり

つんく イイぞ、原曲を超えてる!人はささげようとする時、自分を開く。「振り向くなこの俺を…」

Neture boy

意味や理由なんかなく、そのまんましっかり青が青だったらどんなにいいだろう。

何でもない一日が特別な日になった

横浜フィルハーモニーの演奏を聴いて 仕事を終えて帰りの電車の中さっきまでipodしていた。曲は、Ryuichi Sakamoto / parolibre / the sheltering sky (live_2009_10_7) 心地よい仕事の疲労感。ピアノの音。音楽は時への探求だ。shuffleしてDamien Rice。一…

鷺とブルックナー

ダブルV列しこ鷺が秋の朝 中山さん(id:taknakayama)がブルックナーの四番をある時いろいろ聴かれていたという。それはそれでとても素敵でわたしはしみじみ感じ入った。あの曲もいいよと思った。でもわたしの手元にはそれがない。だからではなく、こんど中…

やはり皆それぞれ生きてきた軌跡がある

何処か南の島に行って、その街の横丁からでも流れてくる音の調べを聴きたい。懐かしい潤いとその充足。痛みと辛さの思いも醸しながら。決して感傷ではなくて・・・ BVSCの調べ。そしてIbrahim Ferrer。出会いがいつも偶然と云うなら、またそれは必然だとも云…

BLUES FOR AVA

チャーリー・パーカーの影響をもろに受けたミュージシャンのひとりにトニー・スコット(クラリネット・プレイヤー)がいる。そのアイデアとテクニックがみごとに力強く完成されていく状景。その<場>に少しだけでも身を置きたい、肖りたいと思う。だから、…

アンジェラ・ヒューイットに走って鼾してしまった

予定通りコンサートにはジョグで20キロ走っていった。着いた席はdo真ん前。でどう!、ピアノの傍には四つの水が入ったグラスがある。何だろう。水を補給するピアニストなのだ。渇くものは求める!のだろう。 それで何と、こともあろうに演奏が始まって後に…

アンジェラ・ヒューイットの音に走りでいく

これから西新宿、初台でのアンジェラ・ヒューイットのコンサートに出かける。会場にはボクはジョグ(LSD*1)でいく。約20キロだ。中山(id:taknakayama)さんともお会いできそうです。では。 *1:LSD=Long・長く、Slow・ゆっくり、Distance・距離

2008春2

グランドを走る爽快さ。走り終えて雲を見上げているのがいい。まるでこのまま阿呆になりそう。いっそそうなりたいがそういう訳にはいかない。グレン・グールドがただアドレナリンを放出すればいいというわけではないと云ったのがよく分かる。ボクは熱心な村…

ラ・ヴォーチェ・オルフィカ 第23回公演

ラ・ヴォーチェ・オルフィカの公演が今月29日金曜日の夜に催される。http://www.ne.jp/asahi/voce/home/Keireki/23espana/23annai.htm実は私もラ・ヴォーチェ・オルフィカの仲間としてほんの僅かな間(掠めるくらい)歌の練習に参加させてもらった思い出がある…

人も音楽も<あるところに>向かう

音楽はどこへかに向かう。そして人もつねにどこかに向う。「グールド(グレン・グールド)はグールドである」と言ってわが道をゆくアンジェラ・ヒューイットのクープランがこれまたいいのだ。因みに彼女もグールドと同じカナダの産。六年くらい前ある切っ掛…

アマデウス・アップル・カレー

待ち望む日々の間に仕事から帰るや、何だか体力に余裕があったのか(何故か今も分からない)家人の予定の献立とは全然関係なく、台所に立って突然カレーの下ごしらえをしたくなった。 それでグルダのモーツアルトのK330をかけてビールをグビグビやりながら、ク…

Interplay ビル・エヴァンス

三上さん(id:elmikamino)のメカスの映画哲学のエントリーにコメントするはずが、あろう事かボクは<自由>と<表現>ということついてビル・エヴァンスを「途方もない距離のなかから」その例えにした。それは間違いではなくそう思ったことだった。それ(htt…

音を楽しむ、そして休みます

湧き上がる音たち 湧きあがってくる音。いっぱいの語りかけがあって楽しみがあって、心が温かくなる。ピアノ奏法―音楽を表現する喜び作者: 井上直幸出版社/メーカー: 春秋社発売日: 1998/11/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ …

あるがままの音が響く・グスタフ・レオンハルト演奏会

昨年はレオンハルトの体調が悪く演奏会は中止だった。だから待ちに待っていた。来年で80歳。ライプツィヒ・バッハ音楽祭2007(5) - バッハを歩く・バッハと歩く ボクが彼を知ったのは、ハルモニア・ムンディ(http://www.bmgjapan.com/dhm/)のレーベル…

殯の森

グーグルのヴィデオに「殯の森」がアップロードされている。 http://video.google.com/videoplay?docid=-1947858396843033753&q=kawase+naomi&hl=enバックに流れる音楽は「萌の朱雀」の時と同じ茂野雅道が担当している。音楽は河瀬映画の重要なエレメントだ…

ジョセフ・リン・録音セッション特別公開

昨年11月白寿ホールhttp://d.hatena.ne.jp/Emmaus/20061124/p1続いてジョセフ・リンを聴きにいった。2007年2月10日http://www.triphony.com/index.phpで、ジョセフ・リンのバッハとイザイの録音に立合うというそんなプログラムイベントに行ってきました。今…

On Late Style: Music And Literature Against the Grain

しばらく生業を忙しくしてゐました。相変はらず誤字脱字アーティクルにようこそ。ぺこ!◆先ずはじめに辛いお話からです。 E W.Saidの翻訳者「人文学と批評の使命」村山敏勝氏が昨年2006年10月亡くなられました。 享年38歳。お祈り下さい。◆自分の英語力のス…

カサド国際チェロ・コンクールとフォルモサQ

カサド国際チェロ・コンクールin八王子 カサドの妻であった日本人ピアニスト故原智恵子の主宰で、イタリア、フィレンツェで始まったコンクールが中止されていた。しかしなんと今月八王子で「カサド国際チェロ・コンクールin八王子」として再開された。コンク…