Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

風物詩

木綿以前の事 柳田國男

柳田國男、大正十三年の発表のもの。木綿以前の事 (1955年) (角川文庫):角川書店 木綿以前の事 (岩波文庫):岩波文庫 木綿と瀬戸物への我々の内なる記憶。季節はもうすぐ五月。 洗い晒しの白の綿のワイシャツ。・・・。薫風。木綿のシャツの風合いが快い季…

ジョーン・ブリヤンの色

描くことに新しさはいらない ホルペインのケーキカラーの滲みは悪くない 生めかしい風も描きませう事件(こと)は誰も分からぬ処で起こるのではない しかし誰も分からずに起きないと言えるだろうか注文を云い寄る店員に催促され たのんじまったコーラ スモーク…

すってんてんの巻

ボクの居る町の所轄の税務署は、車で10分の隣りのもう一つとなりの街にある。申告し納めると、頭は軽く財布も軽く身も軽い。すってんてん。何んもないのはいいもんだ。とは嘘!の嘘。帰りに漬け物屋に寄ってみた。「こんちは」。「あら、いらっしゃい」。…

季節を渉る <理・reason>

晴れすぎるほど晴れた一月も終わりの明るくなった峠の林道。少し日が長くなったこの季節に拠っていることを、光りの中で知る。春ののどかさは外から来たものだが、わたしたちの内から生じたと云っていい。ジグザクしたトレッキングの途に、石の道標をいくつ…

あけましておめでとうございます。

ほろ酔いでお勝手を覗いて、お飾りに見立て(意味不明)こんなものして遊んでました。このお猪口かわいっしょ、オリジナルです。呑むとき誰もしらないもん。これに辛口の菊正、剣菱黒松ってシブいしょ・・・でもないか> こんなところからブログはスタート。…

入間川

荒川水系の一つに入間川がある。上流は名栗川で有間山を源としているが水量は細くつまらない。それが飯能あたりでかなり湧き水を蓄えるので丘陵と相まって入間周辺の里山はいつも緑豊かで長閑である。伏せ水自体は地図からは窺い知れぬことだから、その地に…

暑中お見舞い申し上げます

茄子畑鋏の音の美しさ 志ん生の如くに鳴いてる蝉が居る

このへんのこと6

朝早く雨の中、玉川上水から遠出のジョグ。あたりの深い霧が森をすつぽりと。もう郭公の声は聴かなくなつた。やはり六月だけだ。そろそろクヌギやコナラの枝が落ちるハイイロチョッキリの季節だ。

朝の雨熱りを冷ます蝶が居る ジョグ数寄が荒梅雨の面を走り行く 琺瑯の白さに流れる金魚たち 汁作り雨に急くなり茗荷採る 青時雨暫く覆うこの土地に 梅雨荒れの二番電車が今立ちぬ 喜雨に撓る枝樹未だ眠るなり 短夜の眠れぬ膝に光射す 雨はしんみり落ち着く…

このへんのこと5

舞ひ翔ぶやしとどの露より蝶が立つ 水盤や赤絵の色がましぬれる いや白しは短夜の露の匂かな 六月の雫におのれを映しゆく 人無くも有を知りたる露台かな 明け朝に既に滴り釣荵 すがしくも単衣の老女と会釈する 地下鉄に身すがら老婆が単衣物

このへんのこと4

という訳で昨夜遅くプールによった。何だか銭湯に寄った感じで落ち着く夜のプール。 なんせ我が名の一字に「川」という文字がある。うちの先祖は九州の大きな川の傍だったというのはほんとうだ。だから志向が殊のほか水系らしい(どんな志向か)。名は態を表…

このへんのこと2

叙情を敢えて歌うなと云ったのは確か中野重治だった。秋ならばこそ月を見てふとそう思う。その秋も一雨毎にというが・・・まだ桜の葉さえ色づいてない。東京で一二番に植木や苗作りの多いところがここ国分寺だ。旧鎌倉街道*1あたりに行くと武蔵野*2の面影が…

ハイイロチョッキリ

枝切りのハイイロチョッキリ夏となる ハイイロチョッキリ?これご存じかな? まあこれがスゴイ。 クヌギやコナラにハイイロチョッキリが産卵後切り落として、ドングリ付き枝でどんどん伐り落としていく。これがこのへん(玉川上水)の夏の風物詩。これがくれ…

このへんのこと1

玉川上水 梅雨を前に今日はいい天気。玉川上水緑道の散歩。少し足をのばして野火止用水の分岐点の小川のとこまで来た。ここで上流での水がまた下水処理されるワケ。拝島から取水大堰から約20キロ。まぁ実際は今の玉川上水は人工の処理水なんだけどもね。ガ…