Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

時間

時間とは人間にとってもっとも深刻かつ悲劇的な気がかりである。唯一の悲劇的な気がかりといってもよい。想像しうる悲劇のすべては、時間の経過という唯一無二の悲劇へと逢着する。時間はまたあらゆる隷属性の源泉である。

パスカルが深く感じとっていたように、時間は存在の虚無という感覚をもたらす源泉である。時間が逃れさせるものがゆえに、人間はこれほどまでに思索を恐れるのである。「気晴らし」は時間の経過を忘れさせることをめざす。事象を後世に残すことで自己の永遠化をはかるが、残ることは事象にすぎない。
〜ロアンヌの哲学講義録1933-1934の学習プラン シモーヌ・ヴェイユ 冨原眞弓訳

とりあえずまとめてみよう、人間には永遠をめざすやみがたき傾向があると。

〜さらにシモーヌ・ヴェイユはいう。