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“だれ一人自分のためにだけ生きている人はいない”

アポリアの進化


今年2005年5月21日に亡くなった哲学者ポール・リクール。今夕、衛星中継で日本とフランスを結ぶライブ・パネル・ディスカッションに行ってきた。

  • 場所:飯田橋 日仏学院
  • タイトル:「ポール・リクールへのオマージュ」。
  • パネラー:
    • François Dosse (フランソワ・ドッス)歴史家
    • Olivier Mongin(オリヴィエ・モンジャン)『エスプリ』編集主幹
    • 久米博 翻訳家
    • 杉村靖彦 宗教学専修
    • 三浦信孝 仏語仏文学

倫理

リクールがサルトルのように時代のアンガージュマンな人ではなく、都市=日常の同時代性の哲学の行為者だったことを再確認。今も根強い読者をもつリクールは現代において倫理の哲学を示してくれる。
ラカンとの確執。知的暴力からの逃避。いつの時代も抑圧と誹謗がその知的な領域だからこそさらなる力となるのだろうか。

受け入れる=哲学

しかるに果たして、悲劇においても彼は並外れた思想家だった。聞き入り、介入して、表出しうる展開によって他者への受け入れをもって倫理の関与を確信している。

アポリア

ドクトリン(理論)としての哲学ではなく、常に時代の主義をも越えたあらゆる分野との繋がり。アポリア。悪のアポリアパラドックスアポリア存在論と倫理との共生。エンド。緊張との繋がり。新たな彼の評価が静かに高まってゆく。40年近く翻訳に携わった久米博氏は「ポール・リクールは哲学以上の生きる知恵を与える」と結ばれた。アポリアの進化は今なほ継続される。