Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

還す

場所を経る


  • この場所がある。あの場所がある。この現実。
  • この場所にいると、ここからあそこはあの場所。
  • あの場所に行くと、さっきのあの場所は今この場所になる。さっきのこの場所はあの場所になる。
  • どの場所もこの場所。どの場所もあの場所。

主観・客観

だったら高見に上って俯瞰しないか。見えるさっきの場所。俯瞰する目。俯瞰は客観する目。この場所もあの場所も入れ替わることはない。ほっとする。

でもここに上ったボクの目も主観する目。で俯瞰することって何? もう一段のぼる。また上る。またまた上る。俯瞰とボクの自身とのイタチごっこのまたそのごっこ。こんな処までイタチはこない?!。構成される時。客観するボクの目。ボクの目にはかわりない。
で次に・・・

  • あきらめて降りていく。降りてさっきを見上げる。
  • さっきのボクは勿論あそこにはいない。ボクはやはりここにこの場所にいる。現実。

棚上げ

  • だったらこの場所の目とあの高見とを棚上げにする。
  • いっとう最初の現実より違っているか?

Meditationen -省察-

それから、ここにいる処のボクの目にあの場所の目を還してみた。何も考えず返してあげた。構成されること。

  • 考えもせず思いもせずただある今のそのものの。このことを受け入れる現実。還元の実体。

すうっと解けて今の事柄そのものに沿っているおのれ。そうしてある地平が明らかになる。

思惟は現実を案出するのではなく、思惟は現実を見出す。
K・リーゼンフーバー -「現代思想における瞑想」カトリック研究-