Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

おもろさうし・琉球古謡

はっきりしない天気。そろそろ夏も終わり秋の気配の日。沖縄の友人から当地の野菜が送れてきた。まだまだ暑いそうだ。

蒼い青い大海原に星の音さえ聞こえる南の島。古のうたびとのことを想ってみた。

ゑけ*1 上がる三日月
ゑけ 神ぎや金真弓
ゑけ 上がる赤星や
ゑけ 神ぎや金細矢
ゑけ 上がる群れ星や
ゑけ 神が差し櫛
ゑけ 上がる虹雲は
ゑけ 神が愛きヽ帯

おもろさうし (上) (岩波文庫)

〈おもろさうし〉*2琉球万葉集とさえ云われている。何ともスケールがでかい。上る月は御神の弓。赤星は御神の金じきの矢。瞬く星々は御神の花櫛。天なる虹の雲は御神の愛でし帯。「思ろ・おもろ」とは「思い」ということで、現代の「思い」とは意味が違い、古代において「宣(のべ)る」ということをも意味していたと云われている。