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“だれ一人自分のためにだけ生きる人はいない”

「もうひとつの空」有元利夫


もちろん空は一つだけど、もうひとつの空があってもいいのではないかな。それがどこかで繋がっていればいいのだ。そんな思いで久しぶり「もうひとつの空」画文集を取り出してみた。ブロックフレーテを吹く作家だった。知ったのは丁度安井賞の特別賞の頃。あっこんなやり方でもいいんだとほっとし解けた。自己実現や自然なかたちで自己を拡張できる、<いい絵>をみつけた。個人の感情を表現するのではなくかろやかにある空に向って音楽を奏でる。そんなふうに自分を放つ。でそれを自由に聴いてる誰彼となく。この空もあの人の空に繋がっている。

風化ということ

風化したものは、僕にとっていつも美しい物語のある空間です。こする、ちびる、へる、おおわれる、こびりつく、ひびわれる・・・こんな風化の美しさが画面にでてこないかなァと思ってやっています。自分の気に入ったモチーフを、ランダムに、趣味的に選んで、自由で気ままな空間を作り、その空間にドラマが生まれ、物語が聞えてくれば良いと思っています。”風化”は一般的に、結果として表れるものですが、僕の場合は、そんなわけで、”風化”は目的であり、積極的に”風化”を捉えてみたいと思うのです。
有元利夫「もうひとつの空」画文集

風による変化、風化することを捉えなおして物語を獲得する。