Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

鷺とブルックナー

ダブルV列しこ鷺が秋の朝


中山さん(id:taknakayama)がブルックナーの四番をある時いろいろ聴かれていたという。それはそれでとても素敵でわたしはしみじみ感じ入った。あの曲もいいよと思った。でもわたしの手元にはそれがない。だからではなく、こんど中山さんと四番の「ロマンティック」の話が出来るのが楽しみで嬉しい。思ったが吉日だからさっそく浅草の蕎麦屋なんかでも良い時間をもとうかな、きっと中山さんは「オッケー」と云って下さるにちがいない。ともかくそれはそうとして・・・よほどでない限り普段かけないブルックナーの七番をこの一ヶ月程時間の許すかぎり聴いてきた。わたしが持っているのはカルロ・マリア・ジュリーニのすり切れたLP一枚だけだ。ジュリーニが三年前に帰天していた。知らなかった何ということだろう。第一楽章アレグロモデラート。ほのかに微かな弦が奏でるトレモノ、次いで聞えるホルン。曲は進みすすみ遂にくる溢れくる豊かなコーダの響きの到来。これ以降またブルックナーを聴くことはあるのだろうか。あるのかも知れない。その時まで。この音を、ここより出で遠くに行き、また還る。明日もまた聴き続けるのだろうか。ダブルVの鷺っていいよね。