Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

寒戻る

冴え返る耳を覆うも風の音

もし句(詩)というものが、「風雅」ということだけでつまり美的感覚だけが句(詩)の表現を究めるものなら敢えて文字に表す必要もない(句をここで語ることはない)。芭蕉の「雲の峰幾つ崩れて月の山」は風雅ではなくわれわれ世界全体を表している、つまり月山が屹立した情景を世界全体として芭蕉が表したから今でもボクはそこに惹かれるのだ。寒の戻りの風の中を走ってそう思った。フルマラソンまで後68日。