Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

梅雨明け四日目

日の出のその瞬間よりも寧ろその前後こそ、あるいは違うアングルによって見る方がその日の出の実体が如実に分かるのと同じように。<傷み>は、そのものの時や場所というよりも、もっと違う形で知覚できる<痛み>として現われてきてこそ俄に見えないその患部のコアな実体が見える形で分ってくる。これはわたくしの腰椎と頸椎の狭窄症とヘルニアの一年四ヶ月に及ぶリハビリの話のことだ。だから<傷み>と<痛み>のバランスをどのように知り得るのかをついつい考えてしまうようになった。五歩も歩けない状態から走れるようになったという艱難辛苦の自慢話やハッピーエンドの話ではなくこれから先もいつ再発するかという切実な事柄の話である。狭窄症とヘルニアの推移をMRIで見ても大して良くはなっていない。だが腰や頸のまわりに脂肪や筋肉をつけることで神経の痺れや痛みが遠のき、歩けるどころか走れるようにもなれると医者の助言があり、ついに今年の二月走る許可が下りたのだった。姿勢にも気を配るようになった。まあ医師を信じて自分を信じてやるしかない。梅雨明け四日目今日も青い空の晴れである。