Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

くろとメリーとラリーのこと

さまざまなものは変わってゆくが、いくつになっても思い出すのは、ウチにいた犬のくろとメリーとラリーのこと。 くろは、幼い頃のぼくのともだち、茣蓙を敷いた日向でよくいっしょに寝た雑魚寝の友。毛足の短い真っ黒の雑種。ぼくが生まれる前からすでにウチ…

白い退屈

小人閑居して不善をなす 差し当たりやることがない。でも時間がある。以前ならジョギング。しかし、今の体ではそれはできない。所在なく時間を埋める。またこれも有だ、今日の三じのお茶はお団子にしようかと思ってみた。 退屈のおそれ ぼくは子供の頃はのん…

遠くから近くから

世界の集落調査 建築家である原広司には部分が全体を超える1という強い確信があるようだ。そのライフワークである世界の集落調査をとおして受けた空間デザインに関する教えには教条的なものがないので、受け手のぼくらは建築という専門分野をこえて既成の枠…

エザイアス・ロイスナーを聴きながら

冬のあいだは見えていた多摩や丹沢の山並みが春霞で見えなくなってきた。しかし、見え始めたものもある。近くにある林床に咲く菫だ。その蕾が開き始めた。 朝の空気ははつらつとして、まだ寒さの残るこの頃である。 探しものをしていて家の奥の部屋の引き戸…