Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

2007夏

吾と在る超えて不在の夏木立

戦争の傷痕隠す夏がくる

鈴懸けの大樹が覆うこの戦後


先月の5月23日の写真。新宿御苑に行った。プラタナスの大木が印象的だったので、帰り間際出口で係りの者にその樹の歴史を訊いた。昭和20年の東京大空襲で御苑はほとんど焼失してしまって新宿一帯から四谷までは焼け野原と化した。その同じ年3月10日は、東京の周辺の40kmの周囲に高性能の焼夷弾を投下し退路を断った後に中心の市街地と市民そのものを攻撃対象の低高度夜間爆撃だったがその内に幾つかの木々は今もこうして残っているという。死者10万人、負傷者11万人を超えたという記録があるが正確な数字は未だ明らかではない。