Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

清岡卓行

先だって高野喜久雄 - Emmaus’が亡くなったことを知ったその日、6/3に清岡卓行が亡くなられたのだ。現代詩初期を担った方々が逝かれるのが目立ってきた。

どこから世界を覗こうと
見るとはかすかに愛することであり
病患とは美しい肉体のより肉体的な劇であり
絶望とは生活のしっぽであってあたまではない

きみの絶望が希望と手をつないで戻ってくることを
きみの記憶と地球の円周を決定的にえらぶことを
夜の眠りのまえにきみはまだしらない

(「氷った焔」10 清岡卓行)

http://www.isl.im.dendai.ac.jp/mem/sasaki/POEM.htm
昨年「手の変幻」 - Emmaus’を読み返したのだった。