Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

好きな理由/嫌いな理由

かおり降りジョグ終え見上げし針槐

長めの走り30キロを先月から今月かけて何回かこなした。その余勢!?をかってハルキについて。

何度読んでもなじめない村上春樹の小説。人は99の嫌いな理由でも最後の1つの好きな理由で良しとすることもある。動かされる、促されるとはそんなことではないか。何度読んでも腑に落ちる!走りについてのハルキ・メモワール『走ることについて語る時に僕の語ること』。この本を知ったのはあのid:taknakayamaさんだった。ボクは隣り街の本屋にはジョガーのエチケットとしてもちろん走ってその本を買いに行った。
ハルキの走りのついてボクはシンクロ(共鳴)する。ハルキは…道路を走ることで小説を書くことについて、つまりは自らの指向において走ることを通して多くを学んできたと言う。偏狭さと一貫性。自由と無謀。追い込みと休養。外部への意識と内部への集中。確信と疑い。絶妙なバランスで自己を相対化しようとする。与えられた個々人間の限界をいかに有効に自分を燃焼させていくこと。メンタルでなく、<マラソン>のフィジカルなところで自己の隠しようもないある種反吐を吐くようなところ、ストレートな実際の<厚み>を得ようとする。

痛みは避けがたいが、苦しみはオプションナル(こちら次第)

〜『走ることについて語る時に僕の語ること』のまえがき

だがハルキの小説にはなじめない。人は99の好きな理由でも残りの一つが嫌でなじめないことや「その人が分からない」ということもあるのだ。わたしの中<厚み>が薄さに変わっていく。わたしはマラソンをやらなくなって15年になる。時間が懸かったが中山さんへのご返事になれたと思う。http://d.hatena.ne.jp/taknakayama/20071105/p1 互いの意見を爽やかに交わすこと、これもまたささやかだがブログの魅力の一つだ。中山さんにとても感謝している。