Emmausブログ

人は見ね/人こそ知らね/ありなしの/われは匂ひぞ/風のもて来し

見えないものを見る


確かさ哉明くる林に冬芽あり

見上げるとすっかり葉を落とした林。それだからこそ野鳥の動きがよく観察出来るというもんだ。やってるやってる。ツグミメジロジョウビタキなどなどが餌を取るのに忙しい。見えなくなって見えてきたものたち。
そんな枝だけのすっぽんぽんに空を望む一月の明るい林に居ると、細長い蔓のようになった山吹の茶色の冬芽が眼に入ってくる。それでも春にはこの山吹にも葉は萌え出で黄色の花が咲くようになる。その時々一つひとつ様々な部分は見えても「山吹」の生命の全体はボクらのこの眼で見ることは出来ないね。
命ある全体は見ることではなく、見えなくても分かること感じることだと了解できる不思議。先ずは見える部分を手掛かりにするしかない。部分と全体。